ジオ・サーチ株式会社

CHALLENGERS新しい技術開発への挑戦

~3Dマップ開発プロジェクトチームに聞く!

「スケルカGO®」誕生の秘話~

世界の道路で起こる災害を減らし、国境を越えて人々の命と暮らしを守っていく―。
その使命を一人ひとり胸に掲げ、ジオ・サーチはこれまで道路の下に潜む目に見えない危険と向き合うための技術を磨いてきた。
今回はその技術を応用し、新たな事業へ挑戦するプロジェクトチームに、ここだけの話を訊ねてみた。

3Dマップ開発プロジェクトチーム

インタビュアー

今日はお時間をいただき、ありがとうございます。
まだ社内でも「スケルカGO®」は、「期待の新人」に寄せるようなワクワクする雰囲気が漂っていますが、今回はその事業を担っている皆さんに、「ジオ・サーチだからこそできたんだ!」というような、開発エピソードをお伺いさせてください!
私も今年の7月からこのプロジェクトに参加させていただいているので、
ここだけの話、みたいな話も聞きたいです!
良いですよ。話せることなら何でもお話しします。
僕は草食系なので、どうぞお手柔らかにお願いします(笑)
(笑)…では、さっそく、「「スケルカGO®」チーム」の皆さんは、
「スケルカGO®」と最初に聞いたときにどういう印象を受けましたか?
水を差すようで悪いんですが、「「スケルカGO®」チーム」っていうよりは、「3Dマップチーム」ですね。
3Dマップを開発したからこそ、今、「スケルカGO®」の開発に繋がっているんですよ。
「スケルカGO®」は、今後3Dマップ事業の展開には必需品になるとは思いますが。
すみません、私はつい最近「スケルカGO®」を突然耳にしたもので、インパクトが強すぎて…(笑)
「スケルカGO®」って、どのようなものなんですか?
「スケルカGO®」とは、タブレットなどの汎用端末を通して、誰でも「スケルカビュー」(※路面が透けた状況)を見れるようにしたものです。
スケルカ技術にAR(拡張現実)技術を付加していて、解析したGPR調査結果を「人がわかりやすい情報」に変換しているんです。
「スケルカGO®」を装着したら、たちまち地面の中をリアルに覗くことができます。
足元のアスファルトが透けたように見えて、そこに何が埋っているのかがわかるんですよ。
今の時代、様々なところでAR技術が活躍していますが、世界一の技術力を誇るジオ・サーチがその技術とコラボレーションができたのも、
3Dマップの開発があったからこそですね。
齋藤さんは、このチームに配属になる前は営業チームにいたから、3Dマップについては詳しいんじゃない?
私は、「スケルカGO®」が無電柱化推進のキーアイテムだと思ってます。

実は、私は、初期の頃の3Dマップ開発には直接携わってはいなかったんですけど、
最初社内のプロジェクトを聞いた時、ピンとこなかったんですよね。
僕も「街の3Dマップをつくろう!」っていう話を聞いたとき、今の技術や業務にどう結びつくのかが想像つきませんでした。
そうそう。地上のマップ化には既に多くの企業がビジネスとして参入していて市場が飽和状態になってるから、
(地上の3Dマップは)今さら使うタイミングがないだろうと思ってましたね。
でも、開発チームの真の戦略や発想はそんなところには全く留まってなくて、
「次は地上の3Dマップと俺たちの地中の3Dマップを繋げて、地中の様子を一目瞭然にしてやる!」と。それを聞いてすぐに腑に落ちました。
今、日本では国土強靭化対策の一環で無電柱化が推進されているものの、中々進んでいないのが現状ですよね。
それはそうですよ。僕も路面下のデータ解析をしているとつくづく感じます。道路の下の埋設管の複雑さ、どうにかならないのかと…。
今の管理の仕方や工事の仕方では、1kmあたり7年掛かると言われてますよね。費用も5億円くらい掛かるそうです。
人の命と暮らしを守るためにも、早く無電柱化を進めなくちゃいけないのに…!
入社前にジオ・サーチの会社説明会に参加した時に、阪神淡路大震災では8,000本、東日本大震災では60,000本も電柱が倒れたって聞いて、ビックリしたのを覚えてます。
そうなんですよ!電柱が倒れると、もちろん危険だということがありますが、倒れた電柱で道路が塞がっちゃって、
人命救助のための救急車や消防車などの車が通れなくなっちゃうんです。一刻を争う状況だというのに…!
無電柱化工事が進まないのは、「道路を掘ってみないと何が埋まっているのかが厳密にはわからないから」というのが理由の一つとしてあります。
でも、「スケルカGO®」なら、地中の様子をARで見られるので、足元に何が埋まっているのかすぐわかるんですよ。
工事をする人たちや道路を管理している人たちが一々わかりづらい地中の図面を見ながら、「どこに電線を埋めようか…」って頭を抱えなくて済むので、工事期間を一気に短縮できるんです。「ここに埋められる!」っていうのが一目瞭然なので。
先日の北海道胆振東部地震では、電柱の倒壊で大規模な停電もありましたし、無電柱化は今の人々の暮らしにとっては重大なことですね。
無電柱化にはその他にも、道幅の空間確保や、街の景観向上といった目的がありますが、人の命を守るという目的は何よりも重要なものだと思います。
だから、3Dマップと「スケルカGO®」を早く日本に広めて、無電柱化工事に利用してもらいたいなって思います。
「スケルカGO®」。今後の活躍が楽しみです。
一見、カッコいいホロレンズで華やかなノリに見えても、その中にある「人の命と暮らしを守る」という使命は変わらないんですね。

3Dマップの生みの親・初期技術
開発者の想い

3Dマップが誕生したのは、今から15年ほど前であった。
当時のジオ・サーチは空洞調査業務一筋であったが、事業の拡大に向け新たな挑戦として、
「UM(Utility Map)」という地中の埋設管の位置を図面化するプロジェクトを発足させた。
 当時のUMの技術開発担当者は、地雷除去プロジェクト経験者のWimと、入社5年目の秋元の2人であった。
秋元の話によると、開発には1年半の時間を要し、毎日、朝から深夜にまで及んだという。
空洞とは違う、埋設管のデータをどうやって取得するのか。取得したデータをどうやって解析するのか。
毎日、データを取得しては解析してと、試行錯誤の繰り返しだった。
2Dか、3Dか。どのような図面にするのかも議論になった。3D図面の案が通り、そこから3Dマップの開発が始まったのだという。
しかし、当時は3D図面を顧客の要望に合わせて2D図面にして提供していたほど、世間でのニーズは低かった。
それでも、3D図面の開発にこだわったのは、「誰もやっていないことを最初にやりたかったから」と、秋元は話す。
その強い探究心と血の滲むような日々の努力があったからこそ、今の3Dマップ事業があるのだろう。
しかし、秋元は、誇らしげな眼差しで続けてこう話す。
「僕ら(技術開発担当者)の力だけでは3Dマップは作れなかった。
開発チーム皆の解析協力や市場開発があったからこそ、この事業を生み出すことができた。チーム全員で作り上げたものだよ」。
 3Dマップ事業が花開いた今でも、秋元に達成感は全く無いという。彼にとって、今はまだ通過点でしかないのだ。
「世界中に「スケルカGO®」を!」。

初期3Dマップ開発チームの秋元さんからお話を伺って、3Dマップは、開発チーム皆さんの努力の結晶なんだということを知りました。
まだまだ進化し続ける事業だと思いますが、皆さんは、今はどのような業務に携わっているんですか?
私と森くんは、地中のデータを取得すること、取得したデータの解析が中心です。私は他にも、業務と並行して「スケルカGO®」を進化させるための開発も行っています。
私は、小山さんと森さんが解析してくださったデータをCADというソフトを使ってお客様にお渡しするための図面を作成しています。 CADは営業チームでは使ったことがなかったので、今トレーニング中です。
地中のデータの解析は、秋元さんも苦労されていたと伺いましたが、いったいどれくらいの時間と労力を要するものなんですか?
もう、大変です。歩道などの埋設管が多くある場合、膨大な時間を要します。無電柱化工事が進まないのも納得できますよ。
私も、CADで図面作りをしていて、道路管理台帳とずれがあったりすると苦戦します。
日本の道路の下の管理はあまり進んでないんですね。やりがいがありますね!
そうですね。(苦笑)今は、無電柱化工事のためのサービス提供が目立っていますが、
無電柱化工事後も利用され続けて、道路下が正確に管理できるようなシステムを作りたいですね。
日本中はもちろん、世界中の地中を「スケルカGO®」で管理したいですね。
建設業界を始め、あらゆる民間企業に3D革命を起こしてやりたいです。

2018.10.1時点の記事です